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UFO / GURU GURU [Progressive]

ここまでジャーマンが続いたら、もう、これも行っちゃうか。ええい、封印解除!

UFO / GURU GURU

guruguru.jpg

1970年発表、ドイツのサイケデリック・ロックを代表すると言ってもいい、GURU GURUの大問題作である。

この作品は常識で捉えることは不可能。どのくらい非常識かっていうと…もう整理して言葉を探すことが虚しくなるくらい非常識なので、しばらく封印していた。

せっかくなので、リアル・タイムで作品を聴きながら感想を述べてみよう。

いきなりギターが低音弦を開放のまま単音弾きか。時代を考えるとずいぶん太い音だな。続いてドラムが参入。なんだかバタバタしてんなぁ。おい、ギター、いつまでフィードバックで遊んでんだ?あ、主題も提示せずにいきなりソロに突入しやがった。うわ、なんだなんだこのど下手なボーカルは。おいおい、歌うんならちゃんと歌え!途中で止めんじゃねぇ。うわぁ、だらしねぇ演奏。おい、ギター、どういう耳してんだ?チョーキングの音が上がりきってないぞ。せめて自分が演奏したいフレーズくらいは考えて楽器にむかってくれよ。完全に成り行き任せじゃないか。おい、ボーカル、「Are You Ready?」って、今更なんだよ。 あ、いくら演奏がまとまらなくなったからって安易にフェード・アウトなんかすんじゃねぇ!

お、次の曲か…これはそれなりに考えられているのかな?なんとなくイントロらしきものがあるが…うわぁ、まただらしねぇソロに突入。おい、ギター、そろそろフェイザーかけるのやめろ。気持ち悪いじゃねぇか。おい、ギター、ギター!勝手に半音づつ上がったり下がったりするのはやめろ。ベースが全然ついていってねぇじゃねぇか。ワン・コードでやるって決めたなら思いつきで転調なんかすんじゃねぇ!

あ、いきなりカット・アウトなんかすんな!つーか、次の曲は明らかに演奏の途中からカット・インしてるだろ!イントロを考えているように聴こえるが、これはセッションをしている途中でたまたまフレーズが同調したところを頭に持ってきただけだろ。うああ、リズム合ってねぇ~。なんだなんだ?フェード・アウトしたかと思ったら民族音楽の効果音か?

次は表題作か…なんだかぐちゃぐちゃいろんな音が蠢いているなぁ…うわっ!なんだこの唐突な耳に突き刺さる効果音は!おいおい、繰り返すなよ!耳が痛いじゃねぇか!おい、ギター、おい、ギター!おい、ギター!いつまでディレイで遊んでんだ!あれ?このバンドトリオ編成じゃなかったっけ?ギターの音が2本聞こえるぞ…ってことはオーバー・ダブしてるってことか?だったらもっと整理しろよ!ん?エンディングの効果音は…これって井戸から水を汲み上げる音?…わけわかんねぇ。

残り一曲か…どう着地させるつもりなんだ?あ、またリズムの無いフリー・フォームだよ。ふうむ。ギターはなかなかこらえていい雰囲気を出しているじゃねぇか。うわ!誰だ誰だ誰だ?笛にディストーションとディレイかけて吹いてんのは?気持ちわりい…あ~あ、ギターが反応しちゃったじゃねぇかよ。おいおい、自分の弾くフレーズに責任持てよ。スケール練習なんかすんじゃねぇ!おいおい、この後に及んでドラム・ソロかよ。うわぁ、またワウをつかったギター・ソロだ。だらしねぇプレイだなぁ。おいおい、またチョーキングが上がりきってないってば。どうやったらそんな下手くそなのに自信たっぷりに弾けるんだよ?あ、このままフェード・アウトか?


終了。ぐったり。


ギター、ベース、ドラムの3人編成でアナーキーかつ無責任な音を延々と垂れ流す。アンサンブルもへったくれもあったもんじゃない。もう、なんつーか、時代を反映したグロテスクかつナンセンスの極致。ところどころ面白い音響も聴こえるが、機材を操作しているうちに出た偶然の産物であろう。これはフリー・フォームな演奏を行うサイケデリック・バンドには必要不可欠な部分である。逆に音響的に面白いところが無いとただのド下手という整理で片付けられてしまう。

過去にこのブログでHAWKWINDのライブ盤を取り上げた時、「誰も自分の出す音に責任を持っていない」と書いたが、こいつらはその上(下、か…)を行っている。こいつら、絶対に薬物を摂取しながら演奏しているはずだ。演奏している方は気持ちいいのかもしれないが、こっちはシラフなんだよ。作品を創って発表するならちょっとは冷静な部分を残しておいて欲しい。これじゃぁおいてきぼりにされた気分だ。

この作品の演奏にThe Jimi Hendrix Experienceとの共通点を指摘する者もいるが、バカを言うにも程がある。確かにJimi Hendrixもライブではフリー・フォームな演奏を行う事があったが、彼は自分が出すべき音を直感的に判断し、即時に楽器で具現化出来るだけの素晴らしいテクニックがあった上で音響的な面白さを追求していたわけであって、決して「指からでまかせ」的な事をやっていたわけではない。

面白いことにこの作品、一部でカルト的な人気がある。中には名盤扱いまでする者もいる。勿論、真っ当な音楽としての評価による結果ではなく、「こんな変態音楽でも俺は気持ちよく聴ける」と言う、多分に自虐的な聴き手か、もしくは「サイケデリック・ムーブメントを深く掘り下げたい」という探究心旺盛な聴き手に限定されていると思う。実は俺自身は前者に属しており、突っ込みどころ満載のこの作品をなんとなく部分的にでも気持ちよく聴ける自分の変態さ加減が後ろめたくも妙に好きだったりする。

人には勧める事は出来ないが…異形の音にどこまで耐えられるか試してみたい人は聴いてみるといい。勿論、俺は責任は持たない。


因みにこの作品、バンドのデビュー作である。こんなでたらめな音でデビュー出来ちゃうんだから、70年代初頭ってのはいい時代だったんだなぁ…(本当か?)


UFO

UFO

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2000/03/03
  • メディア: CD



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コメント 2

岬

初めまして、いつもブログ楽しく拝見させて頂いてます。

私個人としてはこの作品、フリー・インプロヴィゼイションとサイケデリック・ロックを融合させた名盤と信じて疑わなかったのですが、laguさんの評価はかなり低いみたいですね。(汗

guru guruのMani NeumeierとUli Trepteは元々はIrène Schweizer(イレーネ・シュヴァイツァー)という女性フリージャズピアニストとトリオで活動していました。
ちなみにこの時Uliはウッドベースで演奏しています。

彼らの演奏の基盤は、恐らくサイケデリック・ロックよりはインプロを軸としたフリー・ジャズにあるのかもしれません。

一聴すると「ド下手」に聴こえる彼らの演奏も、私のようなフリージャズやインプロに陶酔した変わり者(笑 からすれば、演奏のひとつひとつが宝石のように輝いて聴こえてくるのです。

拙い上に押し付けがましい文章になってしまって申し訳ございません。(汗
少しでも参考になれば幸いです。

それでは、失礼します。m(_ _)m
by 岬 (2016-11-27 17:41) 

lagu

岬さん、コメントありがとうございます。

私も、このバンドのメンバーの多くがフリージャズ出身者である、ということは知っています。GURUGURUの不幸は、ギタリストの表現力、探究心の浅さに大きく左右されている、ということに集約されているような気がします。

もし、ギタリストが、ジミ・ヘンドリックスに心酔したマイルス・デイビスが的を当てて育てたジョン・マクラフリンのような意識の高さを持って研鑽を積んだなら、現在のようなカルト的な位置に留まらず、もっと評価されていたような気がします。が、残念、と言うか、幸運に、と言うか、そうはならなかったことがバンドの「サイケデリック・ロックの黎明期のパイオニア」として現在でも一定の評価を受けていることに繋がっている、と、思っています。

そういった意味においては、GURUGURUのUFOは「メンバーの技量が意識に追いつかないながらも、娯楽目的の音楽としては未完成でありつつも発表するべき可能性の秘めたものだ」と、判断した周囲の判断は正しかったのだと思っています。


by lagu (2016-12-02 21:58) 

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